あん摩マッサージ指圧師とは

国家資格としての位置づけ

「あん摩マッサージ指圧師」は、厚生労働省認定の国家資格であり、「はり師」「きゅう師」（いわゆる鍼灸師）と並ぶ医療系の資格の一つです。この資格を取得するためには、3年間の専門学校で手技や理論を学び、国家試験に合格する必要があります（厚生労働省：https://www.mhlw.go.jp/content/11601000/000694909.pdf）。

この資格を取得できる専門学校は全国的に見ても少なく、特に晴眼者（視覚障害のない方）が通える学校は西日本では5校（関西3校、四国1校、九州1校）しか存在しないため、認知度が低いのが現状です。

施術内容とその目的

「あん摩」「マッサージ」「指圧」の施術が可能となり、その目的は以下のように定義されています。

徒手により、あん摩、マッサージ、指圧の各手技（なでる・押す・揉む・叩くなどの行為）を用いて、機械的刺激を生体に加え、生体の変調を調整し、疾病の治療や保健の目的を果たす施術。

また、この施術は国家資格を持つ者のみが行うことが法律で定められています。

第一条　医師以外の者で、あん摩、マッサージ若しくは指圧、はり又はきゅうを業としようとする者は、それぞれ、あん摩マッサージ指圧師免許、はり師免許又はきゅう師免許（以下免許という。）を受けなければならない。（あん摩マッサージ指圧師等に関する法律）

施術の種類と他業種との違い

1. 目的の違い

施術種類	目的
あん摩マッサージ指圧	症状の改善・緩和、疾病の予防
リラクゼーション・もみほぐし	癒しの提供（症状の緩和は目的ではない）
整体	体の歪みを整える（症状の直接的な改善は目的としない）

一般的なリラクゼーションマッサージや整体と違い、あん摩マッサージ指圧は「治療」を目的とし、症状にしっかりとした圧でアプローチできます。

2. 施術内容の違い

資格	施術内容
あん摩マッサージ指圧師	あん摩、マッサージ、指圧による徒手施術（治療・健康増進）
柔道整復師	骨折・脱臼・打撲・捻挫などの非観血的施術（手術なしでの固定・整復）
理学療法士	医師の指示のもと、運動療法や物理療法（電気刺激・温熱など）を行う（厚生労働省：https://www.mhlw.go.jp/content/11601000/000694909.pdf）
整体・カイロ	体の歪みを整える（国家資格ではない）
リラクゼーション	癒しの提供（国家資格ではない）

国家資格を持つ「あん摩マッサージ指圧師」の施術は、人体の健康に影響を及ぼすため、安全性を確保する目的で資格制度が作られました。

まとめ

「あん摩マッサージ指圧師」は、国家資格を取得した施術者のみが行える専門的な治療法であり、リラクゼーションや整体とは異なり、疾病の治療や症状の改善を目的としています。

近年ではリラクゼーション業界の発展により、「マッサージ」という言葉が広く使われていますが、実際に医療的な施術を行えるのは国家資格を持つ「あん摩マッサージ指圧師」のみです。

当院はあん摩マッサージ指圧師の資格を持っております。
ぜひお身体の不調など気になる症状ありましたら、当院にお声掛けください(^^)